今までの来日の中で、最も緊張したのが、この「フルートカルテットベルリン」との来 日だったと思います。というのは、この3人が、ベルリンフィルハーモニー交響楽団か ら日本に紹介された、ベルリンフィルで働く新鋭であり、私はゲストとして呼ばれて いたからです。形として、私が責任もって彼らを日本に連れて行く事になります。や はりドイツでも音楽界のもしくはオーケストラ界の中心になってるベルリンフィルの連 中に、失礼があっては自分の首も絞めてしまう、と、普段より慎重になりました。い つもは普段ドイツで共演しなれてる仲間で和気あいあいと来日させていただいてま すから。
ところが!一緒に練習を始めると、何て楽!まるでお互いテレパシー力が出来たか のごとく、相手のやりたい事がびしびし伝わってくる!そして、こちらのやりたい事も 言う前に全部通じて、演奏で答えてくれる。奇蹟のような四重奏団です。DUO ならともかく、四重奏になると、「あ~でもないこ~でもない、」と話し合って曲作り するのが普通です。
このテレパシー四重奏団は、5日間で13公演というハードスケジュールも難なくこ なし、その5日間は夢のように楽しい出来事でした。もちろん、主催のM氏を中心 とした、スタッフ方々の全力投球ボランティア支援が招いてくれた成功です。
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